
「海鳴駅〜、海鳴駅〜
fukafukaの町へ遊びに行く方は
こちらでお降りください〜」
小さな駅舎には
狐の駅員さんが一匹
「ゆっくりしておいで」
のんびりとした声が
そっと背中を押しました

潮風がふわりと吹き抜ける、小さな駅の乗降場 「ふー、今日も暑いねえ......君も、アイス食べる?」 遠くから聞こえてくる、蝉の声と、子どもたちの笑い声。 「......いいよねぇ、夏。」 すっかり溶けかけて今にも崩れ落ちそうなアイスを見つめながら、駅員は尻尾をぱたぱた揺らす。 汽笛が、遠くでひとつ、ぼうっと鳴った。 やがて、小さな列車が、のんびりと、ゆっくりと、ホームに滑り込んで来る。 手に持ったアイスをそっと隠しながら、駅員は帽子を被り直し、胸を張って列車を迎える。 「小さな海駅でーす!降りる方は、お忘れ物のないように〜!」

空が高く澄んだ朝の冷たい空気の中、一本のほうきがカサカサとホームを撫でる音が響く。 風がふわり 舞い上がる落ち葉が、ホームに散る。 「まったく、いたずらっ子だねぇ」 終わらせる気がないようなのんびりとした声で、駅員は落ち葉を追いかける。 尻尾がふわっと揺れて、朝日を反射して金色に光る。 やがて汽笛が遠くから響く。 紅葉がひらり。 その一枚が、駅員の肩にそっと落ちた。 「.....ま、今日はこれくらい許してあげようか」

「春の陽気にぴったり!桜の香りがほのかに広がる、春の駅弁はいかがですか? 桜鯛や春野菜、たけのこが入った贅沢な一品!春の風物詩、三色団子もございます! 色とりどりで目にも美しい、春の味わいをお楽しみください!お花見のお供にも、是非どうぞ!」

潮風がふわりと吹き抜ける、小さな駅の乗降場 「ふー、今日も暑いねえ......君も、アイス食べる?」 遠くから聞こえてくる、蝉の声と、子どもたちの笑い声。 「......いいよねぇ、夏。」 すっかり溶けかけて今にも崩れ落ちそうなアイスを見つめながら、駅員は尻尾をぱたぱた揺らす。 汽笛が、遠くでひとつ、ぼうっと鳴った。 やがて、小さな列車が、のんびりと、ゆっくりと、ホームに滑り込んで来る。 手に持ったアイスをそっと隠しながら、駅員は帽子を被り直し、胸を張って列車を迎える。 「小さな海駅でーす!降りる方は、お忘れ物のないように〜!」